もう一つの「終活」

宮城県亘理町の海岸にて(日の出、サーフィンする方、エサを探して走る小鳥たち)

たかしな司法書士事務所の司法書士 諏訪部秀明です。

 

今回は、「終活」について。

私に限らず、司法書士のところには、「相続登記」のご相談、ご依頼がしばしばあります。

 

身内の方が亡くなったことに伴い、その方が所有していた不動産について、相続人の間で話し合いをして、誰がその所有権を引き継ぐかを決めます。また、戸籍謄本や印鑑証明書、住民票の写しなどの必要書類を揃えて、相続登記申請の準備が整います。

ここまでくると、ついついホッとして、ご依頼人との世間話が始まります。

 

相続登記のご依頼に来られる方々は、多くの場合、私とほぼ同じ60~70才代の方です。そのためお互いに腹を割って話しやすいのか、いろいろな話が出ます。ご自身の境遇や今後(余生)のこと、もし認知症になったらどうするか・・・などなど。

 

そのようなとき、私は、前回のブログでご紹介した「エンディングノート」と、私が所属している「リーガルサポート埼玉」が発行している「わかりやすい成年後見制度 Q&A」を用いてお話をさせていただきます。ここでの話は、一言でいえば「将来に向けた財産管理のこと」です。

 

さて、話を戻して、「終活」です。

私は、今回、改めて「終活」という言葉を手元の広辞苑(第7版 2018年)などで調べたのですが、これには載っておらず、ようやくここ3~4年の間に発刊されたものに載っていました。そこでは、

「人生の最期に向けて準備すること。財産を整理する、墓を購入するなど」とありました。また、他の辞典には「2009年に「就活」から作られたことば」とありました。

 

ところで、私は、「終活」には、このような財産整理、相続に向けた準備以外にも大切な「終活」があると思っています。それは「こころの終活」です。

それは安らかな気持ちで生活し、最期の時に「ああ、幸せな人生だった」とニッコリ笑って旅立つための準備です。

そのために必要なことは、日々の生活の中で「足るを知ること」と「感謝の気持ちをもつこと」です。生きていることそれ自体や、当たり前だと思ってきたことにも感謝の気持ちを持つことです。特に人に対して持つ憎しみの心を捨て去ることです。そして、それを繰り返していけば雪だるまのように幸せは大きく膨らんでいきます。

 

“竹内まりや”さんの「いのちの歌」には次のようにあります。

 

生きてゆくことの意味 問いかけるそのたびに

胸をよぎる 愛しい人々のあたたかさ

この星の片隅で めぐり会えた奇跡は

どんな宝石よりも たいせつな宝物

泣きたい日もある 絶望に嘆く日も

そんな時そばにいて 寄り添うあなたの影

二人で歌えば 懐かしくよみがえる

ふるさとの夕焼けの 優しいあのぬくもり

 

本当にだいじなものは 隠れて見えない

ささやかすぎる日々の中に かけがえない喜びがある

 

いつかは誰でも この星にさよならを

する時が来るけれど 命は継がれてゆく

生まれてきたこと 育ててもらえたこと

出会ったこと 笑ったこと

そのすべてにありがとう

この命にありがとう

 

 

誰にでも、人生の中で、あなたに寄り添ってくれた方がいたはずです。

今回もお付き合いいただき、ありがとうございました。

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