司法書士の仕事②

熱海海岸の早朝です。

たかしな司法書士事務所の司法書士 諏訪部秀明です。

 

今回は、前々回のブログ(「司法書士の仕事①」)の続編として、現代社会において司法書士に求められている能力について、私の思うところを書かせていただきます。

 

  • 司法書士は「勉強」の連続

正直、司法書士はよく勉強していると思います。司法書士試験合格後の「新人研修」時代はもちろんですが、「司法書士登録」した後も、各分野での「研修会」が頻繁に開催されます。「法令の改正」に関するもの、「倫理・懲戒」に関するものなど様々ですが、司法書士に対する「社会のニーズの変化」を捉える良い機会となっています。また、司法書士会の各支部(私の場合は「埼玉支部」)では、いくつかの「委員会」を持ち、その委員となることで、特定分野(例えば「成年後見」「家事事件」「所有者不明土地問題」)の深掘り・検討などを行います。司法書士会の会費は月額1万9千円と高額ですが、これら研修を通じての知識習得の対価と考えれば納得がいくように思います。

 

  • 司法書士に求められている能力は、「傾聴力」と「企画立案力」

現在の日本は超高齢化・少子化社会であり、大都市への人口の集中、地方の過疎化が進んでいます。このような変化の中で、高齢者の認知症、離婚の増加、子どもの貧困問題など多くの問題が生じています。

(私としては、これら問題の根本原因は何か?

先の大戦後の家族制度の崩壊、過度な個人主義の蔓延、行政への依存など、言いたいことはたくさんありますが、それはさておき)

 

今、司法書士は、これらの社会問題に真剣に取り組んでいます。法務省や裁判所といった国レベル、地方公共団体も自ら取り組むとともに、司法書士の参画を期待しています。①で言及した「司法書士の研修」の多さもこれに関係しています。このような司法書士への社会ニーズの変化の中で、今、司法書士に求められている能力は、これまでの登記申請業務や各種書類作成業務の中で培われてきた「事務処理能力」とともに、依頼者(相談者)の置かれた個々のケースに応じた問題解決に向けた「傾聴力」と「企画立案力」であると考えます。このような能力は、いわば「人間力」とも言えるもので、一朝一夕には得られるものではありません。

 

  • 身の回りの問題でお悩みの方にお勧めしたいこと

仮に今、何か問題ごと、悩みごとをお持ちの方がおられた場合、私は、「とにかく一度、お近くの司法書士に相談すること」をお勧めします。

もちろん、このホームページから私宛にご相談いただいても結構です。

悩みごとの内容次第では、司法書士だけでは解決できないものもありましょうが、相談を受けた司法書士は何らかの方向性を示してくれると思います。

と、同時に、当該司法書士の「傾聴力」と「提案力」に注目して、当該司法書士の「力量」(人間力)を感じ取ってみてください。

 

  • 是非とも身近に「かかりつけの司法書士」を見つけてください。

今、依頼者(お客様)と司法書士の関係は、一過性のものではなく、将来に亘っての継続性のあるもの(一生のお付き合い)が多くなってきています。例えば「成年後見」「任意後見」「家族信託」「見守り契約」などなど。

これらは、いずれも信頼できる相手方があっての話です。

常に勉強に励み、高度な倫理観を要求されているのが司法書士ですので、身近に良き相談相手となれる、人間力のある司法書士がいれば、是非とも長いお付き合いをしていってください。

 

今回もお付き合いいただき、ありがとうございました。

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